日本人形・雛人形の手放し方|ごみに出す・寄付・人形供養・譲るの4つを比べる

この記事のまとめ

  • 手放し方は、ごみに出す・寄付・人形供養・身近な人に譲るの4つ。どれが正しいかは公式の資料では決められず、家族の考えと人形の状態で選ぶ
  • ごみの区分は市区町村で違う。札幌市はひな人形が燃やせるごみ、ひな段を含むセットは大型ごみ。名古屋市はひな人形セットが粗大ごみ(事前申込制)で、人形は素材で分かれる
  • 供養は、さいたま市が案内する人形供養祭(供養料1軒3,000円から)や、日本人形協会の郵送の代行(一箱5,000円とゆうパック料金)などがあり、受け付ける物と費用は団体ごとに違う
  • 寄付は、鴻巣市の2026年の募集(協賛金5,000円、供養料を含む)のように、期間と件数が限られ、ひな壇やガラスケースは対象外とされる例がある
  • 確かめた3つの案内(さいたま市、日本人形協会、鴻巣市)は、どれもガラスケースを引き受けない。ケースや台は、市区町村のごみの分け方で別に出す

実家から日本人形や雛人形が出てきたときの手放し方は、大きく4つです。市区町村のごみとして出す、展示などのために寄付する、人形供養に出す、身近な人に譲る。この中にひとつの正解はなく、飾っていた家族の気持ちと、人形の大きさや状態、手間と費用で選ぶことになります。この記事は宗教上の判断をしません。公式の資料で確かめられた扱いと費用だけを並べ、決めるための順番を示します。

先に押さえておく点が2つあります。ごみの区分は市区町村で違うこと。供養や寄付は、受け付ける物・費用・時期が団体や自治体ごとに違い、年ごとに変わることです。この記事の例(札幌市、名古屋市、横浜市、さいたま市、鴻巣市、日本人形協会)は、実家のある市区町村の扱いと同じとは限りません。

実家の物をどう分けるかの全体は、同じ窓口の 実家の片付けで出てくる物の分け方 にあります。この記事は、そこで少し触れた人形を、手放し方の比較まで掘り下げます。

4つの手放し方を並べて比べる

まず、公式の案内で確かめられた内容を表にします。費用は、公式ページに金額が書かれているものだけを載せています。

手放し方 公式の案内で確かめた内容 費用(公式ページにある金額) 向き合う点
ごみに出す 市区町村の分別辞典で区分が決まる。素材や大きさで変わる 札幌市は「有料」とあるが、金額はこの辞典のページには書かれていない 供養をしたい家族がいるときは、出す前に話し合う
寄付する 自治体などが期間・件数を決めて募集する例がある 鴻巣市の2026年の募集は協賛金5,000円(供養料を含む) いつでも受け付けているわけではない。ひな壇・ガラスケースなどは対象外の例がある
人形供養に出す 自治体が案内する供養祭や、日本人形協会の郵送の代行がある さいたま市の供養祭は1軒3,000円から。日本人形協会の代行は一箱5,000円とゆうパック料金 受け付ける物と時期が違う。供養するかどうかは各家と寺社の考え
身近な人に譲る この窓口で使える公式の資料は見つからなかった 確かめられなかったため書かない 家族・親族の間で、分け方を先に決める

ごみに出す:札幌市・名古屋市・横浜市の例

人形のごみの区分は、市区町村の分別辞典で品目名を入れて調べます。3つの市の公式ページで、人形に関係する項目を確かめました。

市 項目と区分 備考
札幌市 ひな人形:燃やせるごみ(有料)
札幌市 ひな人形セット(ひな段を含む):大型ごみ(有料)
札幌市 ぬいぐるみ・あみぐるみ:燃やせるごみ(有料) 「人形」「日本人形」だけの項目はこの辞典のページに見当たらなかった
名古屋市 ひな人形セット:粗大ごみ(事前申込制) 容量45リットルの指定袋に入らない物は粗大ごみ。粗大ごみ受付センターに申し込む
名古屋市 人形(木・布製):可燃ごみ
名古屋市 人形(陶器・ガラス製):不燃ごみ
名古屋市 人形(プラスチック製):プラスチック資源
名古屋市 人形ケース(ガラス製):不燃ごみ
横浜市 ひなかざり:燃やすごみ 木製・プラスチック製で50cm以上、金属製で30cm以上のものは粗大ごみ

(札幌市・名古屋市・横浜市、2026-11-07 確認)

同じ「ひな人形」でも、札幌市では燃やせるごみ、名古屋市では「ひな人形」単独の項目はなく、セットなら粗大ごみ、人形そのものなら素材で分かれます。横浜市の辞典には「ひなかざり」の項目があり、燃やすごみで、大きさによって粗大ごみになります。このため、「人形はこの日に出す」と一律には言えません。実家の市区町村の辞典で、「ひな人形」「人形」「ひな段」「ガラスケース」と、複数の言い方で調べると、見つかりやすくなります。

札幌市の大型ごみは有料、名古屋市の粗大ごみは事前申込制とされています。申込みの方法と手数料は市区町村ごとに違うため、実家の市区町村の公式ページで確かめてください。粗大ごみの申込みの流れの一例は、実家じまいの流れと費用 の「粗大ごみ」の項にあります。

人形供養に出す:自治体と団体の案内

人形供養を行うかどうかは、各家と寺社の考えによります。この記事では、公式ページで案内されている供養の仕組みだけを書きます。

さいたま市が案内する人形供養祭

さいたま市の公式ページは、岩槻城址公園で開かれる人形供養祭を案内しています。問い合わせ先は岩槻人形協同組合です。

項目 内容
開催日時 11月3日(祝)の午前10時から午後2時。持ち込みは、できるだけ午後1時30分頃までにと案内されている
場所 岩槻城址公園の人形塚
供養料 1軒あたり3,000円から
引き受けできない物 ガラスケース、鉄製の雛壇、陶器製の人形、だるま
問い合わせ先 岩槻人形協同組合、さいたま市観光国際課

(さいたま市、2026-11-07 確認。ページの更新日は2022年1月24日)

ページの更新が2022年のため、日程や費用が今も同じかは、持ち込む前に岩槻人形協同組合か市で確かめてください。陶器製の人形は引き受けできないとされているため、素材によっては、別の窓口を探すことになります。

日本人形協会の郵送による代行

日本人形協会は、不要になった人形を全国から通年で預かり、東京大神宮で供養する代行を案内しています(ゆうパックを使う方法)。公式ページで確かめた内容は次のとおりです。

項目 内容
受付できる物 顔がついた人形が基本。節句人形(ひな人形、五月人形、鎧・兜、鯉のぼり、羽子板、破魔弓)、抱き人形、市松人形、博多人形、こけし、天神さま、木彫り・陶器の人形、フランス人形、ドール、ぬいぐるみなど
箱の大きさ 縦・横・高さの合計が170cm以内で、重量30kg以内
受け付けない物 人形以外。ガラスケース、収納箱、飾り台、台座、屏風、道具類。マネキン、仏像
費用 一箱5,000円とゆうパック料金(利用者の負担)。一箱に収まらないときは追加1個につき2,000円
申込み 電話またはWebの申込みフォーム。申込み時期の制限はない
供養の時期 毎年10月頃に東京大神宮で行う。9月末日までに代金を払うと当年の供養、10月以降は翌年度の供養
注意 人形を発送したあとのキャンセルや返却はできない

(日本人形協会、2026-11-07 確認)

発送のあとに返却ができないため、家族の合意を取ってから申し込む点が大事です。また、受け付けない物にガラスケースや飾り台が入っているので、これらは別に、市区町村のごみの分け方で出すことになります。

明治神宮の人形感謝祭(2026年の例)

日本人形協会のお知らせでは、2026年(令和8年)の第38回明治神宮人形感謝祭が、次のように案内されていました。

(日本人形協会、2026-11-07 確認)

開催日や初穂料は年ごとに変わることがあるため、この記事は2026年の内容として載せています。お知らせのページでは人形を持参するよう案内されていて、郵送で預ける方法の記載は見当たりませんでした。参加を考えるときは、日本人形協会のお知らせの最新のものを確かめてください。

寄付する:自治体の募集の例

「寄付」は、飾る場所や展示の機会を探している自治体や団体に、人形を引き渡す方法です。ただし、いつでも誰でも受け付けているわけではありません。公式ページで案内を確かめられた例として、埼玉県鴻巣市の「鴻巣びっくりひな祭り2026」の募集があります。

項目 内容
募集した年 2026年(令和8年)
申込み期間 1月8日から1月10日の9時から16時
対象と件数 ひな人形(200件)、木目込み人形(30件)。どちらも先着順
対象外 ひな壇、お道具、花、雪洞、ガラスケース、藤娘、フランス人形、五月人形など
参加協賛金 5,000円。事業費に充てられ、供養料を含む
搬入 2月7日・8日。自己搬入は鴻巣市役所、郵送は鴻巣市観光協会宛て(送料は自己負担)
供養 展示などの役目を終えたあとに供養する
状況 予定件数に達したため募集を締め切った(ページの更新日は2026年1月9日)

(鴻巣市、2026-11-07 確認)

この例からは、次の点が読み取れます。

募集の有無や条件は、市区町村や観光協会などで年ごとに違います。実家のある地域の市区町村の公式ページで「ひな人形 募集」「寄贈」を探すと、その年の案内が見つかることがあります。

譲る:身近な人に引き継ぐ

親族や知人に譲る方法は、公式の資料に費用や手続きが決まっているものではありません。そのため、この記事では手順の一例だけを示します。

  1. 誰の人形かを確かめる。きょうだいの間で分け方が決まっていない物は動かさない
  2. 譲りたい相手の都合を聞く。飾る場所があるか、段飾りを置けるか、人形のサイズを伝える
  3. 箱、ひな壇、道具、ガラスケースが揃っているかを確かめ、足りない物は先に伝える

人形を売ることも考えられますが、この記事では買取の価格は扱いません。見てもらう前の手順と、自宅に来る業者への決まりは、実家の片付けで出てくる物の分け方 と 実家じまいの流れと費用 にあります。

どの方法を選ぶか:決める順番

4つのうち、何から考えるかの順番の一例です。決まりではないので、家族の事情に合わせて変えてください。

順番 確かめること 進み方
1 誰の人形か、家族の誰が飾っていたか 分け方が決まっていない物は、動かさない
2 譲れる相手がいるか いるなら譲る。いなければ次へ
3 供養をしたいという家族の考えがあるか あるなら、菩提寺や寺社、自治体・団体の案内を確かめる
4 展示などで引き取ってもらえる募集があるか 地域の市区町村や観光協会の最新の案内を見る。期間と件数が限られる
5 上のどれにも当てはまらない、またはケース・台・道具が残る 市区町村の分別辞典で、品目ごとに出し方を調べる

この記事で確かめた3つの案内(さいたま市、日本人形協会、鴻巣市)は、どれもガラスケースを引き受けないとしていました。人形本体を供養や寄付に出しても、ケースや台は残ります。ごみの出し方は、人形とは別に調べておくと、片付けが止まりません。

確かめられなかったこと

調べて、公式の資料では確かめられなかったことがあります。

次にすること

  1. 誰の人形かを家族で確かめ、分け方が決まっていない物は動かさない
  2. 実家の市区町村の公式ページで、分別辞典と粗大ごみの出し方を確かめる
  3. 供養を考えるなら、受付の有無・受け付ける物・費用・時期を、窓口(自治体、日本人形協会など)に直接確かめる
  4. 寄付を考えるなら、実家の地域の市区町村や観光協会の最新の募集を探す
  5. 人形以外の物の分け方は 実家の片付けで出てくる物の分け方、全体の順番は 実家じまいの流れと費用 で確かめる

まず、人形の数と、ケースや台が残るかを書き出すところから始めてください。

出典(確かめた日)